尾﨑病院は鳥取県東部にある病院です。人工透析・リハビリ・健康診断・乳がん検診(マンモグラフィ)などお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ
0857-28-6616(診療予約は午後のみ)
午前 8:30〜11:00
午後 14:00〜16:30
健診・ドックについて
0857-31-2665月・水・木 13:45〜16:30
火・金 8:30~12:25 / 13:45~16:30
※祝日を除く
「この処方どおりにしたら、憂鬱な気分は二週間できっと全快しますよ
-それは、どうしたら他人を喜ばすことができるか、毎日考えてみることです。」
精神分析医 アルフレッド・アドラー
スポーツジムのプールで黙々と泳いでいたときの話。
同じコースに自分のペースで黙々と泳ぐ女性。かなり水泳人生長そうだと感じていたところ「ごめんなさいね、ペースが遅くて・・」
「いいえそんなことないです。私も自分のペースで泳いでいますから」と私。
その80代の女性スイマーが教えてくれた。
60代の時に息子を亡くし、悲嘆にくれた毎日を過ごしていた。亡くなられた息子さんにはまだ幼い子供がいた。自分は悲嘆にくれている場合ではない。この孫の悲しみはもっと深く、癒えることはない。自分が息子に代わって立派に育て上げなければならない、体力第一と考え水泳を始めた。ずっと止めることなく続けることができ、マスターズ水泳大会で表彰もされた。水泳を続けてきたことで、孫の健やかな成長を見守ることができ、いまでは立派な社会人となり、時々訪ねてきてくれては色々な話を聞かせてくれるとのこと。
“今、本当に有意義な毎日である”と。
誰かを思い、誰かのために全力で向かっていく。自分のため以上の底力が出るのだろう。
悲しみも憂鬱な気分も乗り越えられるのかもしれない。
私たち医療者の毎日は誰かのため。症状に対応したり、訴えを聞いたり、これからの生活を本人、家族の思いを第一に考え、多職種と協働して調整を図ったり、自分の気持ちを置き去りにしても全力を尽くしていく毎日。そこでへこたれないのは、誰かに必要とされ、その先にある笑顔や感謝、充足感を知っているからかもしれない。
どうしたら他人を笑顔にさせ、“人生生きて良かった”と思わせるためにどうしたらいいか毎日考え、行動していきたいと思う。